薄毛に悩む女性に知ってほしいFAGAのこと、HARG療法のこと
「つむじが目立ってきた」「分け目の髪が薄くなってきた」「全体的な髪のボリュームが少なくなってきた」「髪がすぐ抜ける」
薄毛のお悩みは男性だけのものではありません。女性でもこのような薄毛のお悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃいます。
かつて、薄毛やハゲの治療といえば男性用の育毛剤や内服薬、外的治療が主流でした。しかし、現代では女性の薄毛症状についもしっかり研究が進み、女性に安全で効果的な治療方法が確立されつつあります。
当ページでは、女性特有の薄毛症状である「FAGA」の解説と、FAGAに効果的な「HARG(ハーグ)療法」をご紹介します。
FAGAとは
FAGAとは女性特有の薄毛症状のことで、正式名称を「Female Androgenetic Alopecia(女性男性型脱毛症)」といいます。
FAGAの具体的な症状としては、以下のような症状が挙げられます。
- つむじや分け目の毛から徐々に細くなる
- 髪全体が薄くなり、全体的なボリュームが薄くなる
- 抜け毛が増える(正常な髪は約70~100本/日)
FAGAになると髪を成長させる役割を持つ女性ホルモン(エストロゲン)の量が減り、相対的に男性ホルモンが多くなります。それゆえ、男性のように薄毛や抜け毛といった症状が現れてくるようになるのです。
女性ホルモンは加齢とともに減少する傾向にありますが、FAGAの発症には他にも原因があるといわれています。次の章で詳しくご紹介しますので、薄毛でお悩みの女性はぜひ参考にしてください。
FAGAになる3大原因
FAGAの原因には、髪に悪影響を与えるさまざまな行動が複合的に関係しています。主な原因として挙げられるのは、「食生活や喫煙」「紫外線」「極端なダイエット」の3種類です。
1.食生活や喫煙といった日常生活上の問題
食生活は薄毛に大きく関係しています。脂質に偏った食事が多くなると、頭皮に皮脂がたまりやすくなりやすいです。
そうすると毛髪が成長しづらくなり、健康な髪が生えなくなってしまいます。さらに、運動習慣がない場合は、汗によって脂質を排出する機会が少ないため、特にその傾向が強くなってしまうでしょう。
また、喫煙習慣は毛細血管を収縮させてしまう恐れがあるので注意してください。これにより、毛髪の成長に必要な栄養素がしっかりと運ばれなくなり、生えてくるはずだった休止期の毛が正常に成長しなかったり、抜け毛が多くなってしまったりという症状につながってしまいます。
2.紫外線を長時間浴びる
紫外線を浴びると、皮脂が酸化して「活性酵素」を産生します。この活性酵素には細胞を老化させる作用があり、若々しい髪が生えにくくなってしまうのです。
また、紫外線によって頭皮や髪が乾燥するとタンパク質が破壊されてしまい、毛髪内部がスカスカの状態になります。その結果、抜け毛や切れ毛につながってしまうでしょう。
3.極端なダイエットも要注意
本来、毛根には毎日一定量の栄養を与える必要があります。しかし、栄養失調になるほど過度なダイエットをすると、毛根に栄養が行き届きません。
そうなると、現在生えている毛が成長せずスカスカになり、生えてくるはずだった休止期の毛も成長が滞ってしまいます。
その他にも、睡眠不足や経口避妊薬の使用、髪の結び方、過度なヘアケアなど、薄毛にはさまざまな原因が考えられますが、いずれの場合でも原因を特定しないとFAGAの症状を自力で改善するのは難しいです。
HARG療法とは
HARG療法とは、細胞再生効果のある「幹細胞」から抽出した育毛カクテルを頭皮に直接注入し、発毛機能を再生する薄毛治療方法の一つです。
薄毛の症状で、毛細胞自体が完全に死んでいるということはほとんどありません。多くの場合、何らかの原因で休止期が長引いて毛細胞が機能していないか、毛髪の成長に必要な栄養が行きわたっていない状態です。
HARG療法では、この休止期の毛細胞へ成長因子を注入して発毛・育毛を促します。
HARG療法の効果
HARG療法には「発毛」と「育毛」の2つの効果があります。
HARG療法は幹細胞から抽出したAAPEとよばれるタンパク質の活性効果を利用する治療法です。幹細胞とは体のあらゆる組織や器官を作る前段階の細胞であり、AAPEには発毛に関わる成長因子が豊富に含まれています。
HARG療法ではこのAAPEを注入することで、毛細胞に成長因子を届け、休止期の毛母細胞を成長期へと移行させるのです。また、毛髪の成長期を長くする成長因子「PDGF」によって、育毛に必要な成長期間を確保することができるという点も無視できません。
HARGカクテルには健康な毛髪形成に必要なビタミンB,H、ブフロメジル、シスチンなどが配合されています。そのため、これらの働きによる育毛効果が期待できるというわけです。
HARG療法と他の薄毛治療の違い
HARG療法が他の薄毛治療と大きく異なるのは、「発毛機能を再生」できる点にあります。
例えば、育毛メソセラピーや育毛剤による治療には抜け毛を防いで育毛を促す効果はあるものの、長く休止期に入っている毛細胞から生やすことはできません。一方、HARG療法では、休止期の毛細胞にAAPEと呼ばれる成長因子を注入し、自ら発毛する状態にします。
そのため、薄毛の原因に関わらず、あらゆる毛細胞を再び毛の生える状態にすることができるのです。
女性の方がHARGの効果が期待できる
女性の薄毛は、生活習慣をはじめとして複数の要因が複合して発症するものです。そのため、一つの原因を改善しても、すぐに効果があらわれるわけではありません。
そこで、女性の薄毛治療として有効なのがHARG療法です。HARG療法は、毛細胞に強力な成長因子を注入して発毛・育毛を促すという治療方法なので、薄毛の症状や原因、性別に関わらずどなたでも受けることができます。
また、男性よりも女性のほうがHARG療法による薄毛改善効果が期待できるという嬉しい研究報告にも注目したいところです。
男性の場合は、男性ホルモンの影響を強く受けて薄毛症状があらわれるため、HARG療法を受けて髪が生えてもまた抜けてしまうことがあります。しかし、女性は男性ホルモンが増加して薄毛になるわけではないため、女性の方がHARG療法の効果が期待できるということです。
おわりに:薄毛の悩みは一人で抱えず医療機関に相談を
いかがでしたでしょうか。HARG療法は女性の薄毛に効果のある、数少ない治療法です。また、従来の育毛剤や内服薬のように副作用もありません。
薄毛のお悩みは一人で抱えず、ぜひお近くのクリニックや医療機関に相談してみてください。
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